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永田三島神社

長州大工の見事な彫刻に魅了される本殿

中山町商店街のはずれにある永田三島神社。この神社は16代仁徳天皇の御時(5世紀頃)に、九州からやってきて伊予の国長田の里をつくった長田連(ナガタノムラジ:連とは、古代日本の階級を決める氏姓制度で、それぞれの職業・職能をもって大王に仕えてきた有力豪族に与えられた姓(カバネ)のこと)を祀るために建てられたと伝えられています。

 

 

明治25年(1892年)、見事な意匠で名を馳せた長州大工の門井宗吉・友佑兄弟によって本殿が建築されました。珍しいのは、拝殿正面の水引虹梁に彫られている「二見ヶ浦の夫婦岩」です。夫婦円満や家内安全を願ってのことでしょうか、あまり他所では見かけない題材です。

さらに、本殿の彫刻も珍しい題材が目白押しです。本殿脇障子には「加藤清正の虎退治」、腰板部分には「牛若丸と弁慶」や中国の仙人の説話など、ぐるり360度どこを見ても彫刻が施されています。間近で見る彫刻は、その大きさと迫力に圧倒されます。

伝統行事の「しゃぎり」を受け継いで

古くから町の人々に親しまれている永田三島神社。町中にありながら、どこか凛とした静けさを感じる佇まいで、散歩の途中などにふと立ち寄りたくなるような空間です。商店街にあるまんじゅう屋久保の中山まんじゅうをお供えがてら、神社のぬれ縁に腰かけて自分も一口、なんてどうでしょう。

しかしながら、秋祭りともなると、出店が立ち並び、多くの参拝客で賑わいます。戦後しばらく中断していた獅子舞も昭和60年(1985年)に復活しました。この地方独特の風習である「舎儀利(しゃぎり)」の見物もできます。

江戸初期に始まったと伝えられている舎儀利は、地元の子供たちが提婆(だいば)を先頭に、笛や太鼓を演奏しながら神輿が通る道の道払いを行う行事です。伝統行事を受け継ぐ子供たちの姿は誇らしげに見えます。

住所 伊予市中山町出渕2耕地100
お問い合わせ 089-967-0866
営業時間 参詣自由

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