スポット情報
山惣商店
江戸期の貴重な建造物「山惣商店」
JR伊予市駅の交差点から西(郡中港)にまっすぐ進んだ次の信号の角に、年代を感じる山惣商店があります。文久元年(1861年)に旅籠として建築されました。
現在は醤油と肥料を扱う店となっていますが、店の内部は当初のまま残されています。店の間は板張り、大黒柱より左は帳場(昔の商店や宿場などで、帳面を付けたり勘定をするところ)、右手は土間となって裏へと続いています。二階の居室は全てに床の間があるそうで、旅籠であったことがよくわかります。江戸期の典型的な大型商家です。
また、灘町開拓時から四つ辻の角にあった山惣商店の外観は、辻に向かう角が切れている、めずらしいもので、市の景観重要建造物に指定されています。
いにしえの生活が垣間見える店内
帳場土間の吹き抜けから垣間見える2階部分は、いまにも時代劇の登場人物がお銚子を持って顔を覗かせ「主人、酒を頼む」と言い出しそうな風情。
醤油の量り売りを行っていたので、土間には年代物の醤油樽が置いてあります。醤油樽の前にある、陶器の壺に醤油をうつし、柄杓ですくって徳利などに入れ、一合から販売していたそう。これまた、徳利を抱えて小走りにやってくる町娘が目に見えるようです。
土間の梁に掲げられているのは、日本初の化学肥料製造会社「大日本人造肥料株式会社」(現在の日産化学株式会社)から受けた専売特許の看板です。明治期のものですが、この頃まで屋号は「山崎惣十郎商店」だったようです。
住所 | 伊予市灘町101-1 |
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お問い合わせ | 089-982-0045 |
その他 | ※現在も営業されていますので、観光は外観の鑑賞のみとさせていただきます。悪しからずご了承ください。 |