スポット情報
伊曾能神社
心を研ぎ澄ます場所
南伊予地区の少し高台にある伊曾能神社。狛犬が出迎える鳥居をくぐり、参道を奥に進むにつれ、周囲の空気が変化していくように感じます。社叢の中にぽっかりと開けた境内は、光が差し込むと、まるで古代神楽の舞台のような雰囲気に。しんとした静寂に包まれ、しばし時を忘れます。
参道を振り返ると、鳥居ごしに瀬戸内海までまっすぐ見え、晴天時には青島まで見えることもあります。
格式ある延喜式内社
伊曾能神社は天照大神を祀る、格式ある延喜式内社です。延喜式内社とは、醍醐天皇の命で延喜5年(905年)から延長5年(927年)の歳月をかけて編纂された法典の内、第9巻・第10巻にあたる全国の神社一覧に掲載された神社のことです。
神功皇后三韓征伐の際に、船が進まなくなったためこの地に駐留し、祭壇を設けて神を祭ったところ再び船が進みだしたという伝承から、伊勢より天照大神を勧請(かんじょう:神様の分霊を他の地に移すこと)し開基されました。
はじめは伊勢大神宮と呼ばれていましたが、吹揚大明神と改められ、当時勢力を誇った河野氏や大洲藩主加藤泰秋の祈願所になるなど、地方有力者の崇敬を集めていました。神社合祀令に伴い、明治42年に8社と合祀、現在境内には新三郎神社、厳島神社、天神社、猿田彦神社、奈良原神社、宇佐八幡神社、稲荷神社、多賀神社の社殿があります。
希少な出土品があった吹上の森古墳
参道両脇は木の生い茂る森となっていますが、実はここ、「吹上の森古墳」。神社を囲むように5基の古墳がありました。
残念ながら1号古墳は田畑の開墾で消失してしまいましたが、その出土遺物は大変珍しいもので、方格四獣文鏡(1)、筒形銅器(2)、紡錘車型石製品(2)、直刀(1)、鉄剣(1)の内、筒形銅器は県内で唯一のものです。
古墳時代中期前半の伊予地区東部を統括していた人物の墓と推測されています。
住所 | 伊予市宮下1971 |
---|---|
お問い合わせ | 089-982-4422 |
営業時間 | 参詣自由 |
駐車場 | 5台(無料) |